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『インテックス大阪のウェルデングショーを見学して』 |
もう十年以上にはなるかと思います。会社の研修旅行をかねてみんなで扱い商品のメーカーを見学させて頂き、開催中のウエルデングショーも見学したことがありました。
その後は年一回の旅行も間々ならず、そこで今年は久しぶりにみんなで大阪へ行こうか、と決め、それにしても一泊ではせっかく大阪まで広い展示場を巡って疲れに行くだけじゃつまらない。と言って大阪で二泊して観光もなかろう。京都は何時行っても終わりはないが既に2回は行っているので。
「神戸へ行った事ありますか。大阪、京都とまた変わった歴史をもった街ですから、大阪からも近いし、行ってらっしゃいよ」
京都出身の友に勧められ、そこに決めました。神戸、聞いただけで前川清の眉間にしわを寄せた顔、そして歌が頭の中でワンマンショーが始まったようです。
これで決めました。初日は梅田、二日目は三ノ宮。そんな話をしていたら、
「神戸で泊まるの?だったら知ってる店があるからそこで食事しませんか」
お世話になっている方からのお話で私としても少しでも縁のある所はありがたい。
初日、梅田の夜は自由解散としそれぞれが連れ立ってホテルを出ました。
久しぶりと言うか何年ぶりかの道頓堀の川辺の通りは以前より狭く感じられました。しかしそれは多い人ごみのせいでしょう。なかでも7月8日に閉店が発表された「くいだおれ」店の道頓堀名物として通る人々を和ませてくれた、チンドンや風の「くいだおれ太郎」の前の人だかり、並んで写真を撮る人の多いこと。大阪名物が一つ消える、ちょっと寂しい気がいたします。
翌日は夕方6時三ノ宮のホテルロビーで集合、それまで自由行動としました。
大阪城、通天閣、四天王寺、ユニバーサルスタジオ、姫路城、早々に神戸へ行ってとみんな結構有意義な時間を過ごしたようでした。
私は「司馬遼太郎記念館」へ二人で行きました。静かな住宅街の一角に塀が巡らされ雑木の中を通ってガラス張りの円形の館内に入ります。圧巻は高さ11m2万冊の本の壁です。
資料本から辞典、自作の初版本など。やさしい文字に赤鉛筆などで訂正、注釈がなされた原稿などに十数人の見学者が静かに見入っておられました。
三ノ宮のホテルロビーにはみんな定刻に揃い、電車で夕食をお願いしている店へ向かいました。ご夫婦連れ立って迎えて下さり、早速テーブルに着いて乾杯で始まり、それぞれに自分の行って来たところ、見てきたこと等で宴は盛り上がり時の経つのも忘れるほどでした。
店の主人が私達のために特に用意くれた逸品、それは「九絵」。体長約1mという大魚で白身で油が程よくのってシャブシャブで美味しく頂きました。勿論みんな始めて。
神戸で泊まったからこその贅沢でした。 |
樋山忠明 |
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