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【友の妻の逝去に、わが妻を想い出して】
 70歳も半ばを超えると、一諸に働いていた仲間たちにも変化がおきる。去年の暮れも迫ったころに電話が入って友の奥さんのご逝去を知らされた。肺癌だった。自分もそうだった。それは10年以上前のことだけれど昨日のことのように想いだされる辛いことだ。
 いつも同じ内科の先生に診察してもらっていながら見つけられず、休日の急な痛みで救急病院へ送られて応急処置の後に検査入院することになった。しかし異常は見られず無罪放免ということになり、「あぁ良かった。やっぱり家が一番ね」私以上に妻は喜んで、「でも、あの痛みは何だったんだろう」そんなこともう良いじゃないかと言えば「そうね」と、久し振りのわが家の台所で夕食の準備に向かっている。
 一週間後くらいに、今度は前よりさらに悪いようで苦しみを訴えた。すぐにこの前お世話になった病院へ電話をし、救急車で駆けつける。「入院の手続きをしてください」
 検査、検査の連続で、癌が方々に転移しておりどうにも手の施しようもない。と知らされたのは二週間後だった。「本人に知らせましょうか」「いや、それはちょっと待って下さい」
 薬が効いているのだろうが、痛みのない時はいつも私とテレビや話で二人の時間だ。
 その夜、会社から帰ってきた息子に今日のことを話した。同じことを言う。
 「どうしてもっと早く見つけられなかったんだよ。母さんには言えないよ。それよりお父さん、病院を変えてみない?」息子は著名な「癌病院」を知っているので聞いて来るという。私は息子の言うとおりにしようと思い「病院を頼むよ」このとき程息子を頼もしく思ったことはなかった。数日後、尋ねた病院は「本人へ告知されたこと」が入院の前提条件だという。さて、困った。でもこれは妻にどうしても伝えなければならない。誰が、いつ、どのように。結局息子と二人で話すことにした。私より息子の方が話は上手い筈だ。
 「えっ癌?じゃ私はもう死ぬしかないんじゃない」驚きのあまり目を丸くして、自暴自棄になったような、妻のこんな形相は初めてだった。
 「母さんそれを直すために良い先生にお願いしてきたから、この病院から転院するんだよ」
 やっとのことで納得させて退院の手続きをとり、翌日移った。その病院への期待が自分たちは勿論だが、妻の願いはさらに大きかったように私にはみえた。しかし、痛みは依然として続き薬で和らげるしかなかった。そんなある日「お父さん」「なんだい」といって立ち上がってベッドの手すりに手をかけて妻の顔を見たら、じっと私の眼を見ながら両眼尻から涙がこぼれた。「お父さん、私と一緒に死んでくれない?」ぐっとくるのをこらえて「ばかなこというんじゃない。早く治って家へ帰るんだ。頑張って」それが精一杯の私の返答だった。
 無理を承知で言ったことだろうが、自分としてはこのとき程妻を愛おしく思ったことはない。一方で、そうか、残された自分を想像するとそれも良いかも知れぬと、ふと思ったりした。それきりそんな話は出さなかったが、妻にたいして「ごめんね」拭いきれぬ気持ちのままの看病の日が続く。数日後、妻は脳梗塞を併発し私の存在すら分からなくなった。視点の定まらぬ眼がキョロキョロし、言葉は一切発せられなかった。そしてその日が来てしまった。
特別寄稿 H.H
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